2021年9月、東京都世田谷区の梅丘中学校2年生の皆さんと歌詞を紡ぎ、その場でピアニストの益山真理子さんと共に即興でメロディを付けさせていただきました。
当日はシンガーソングライターの職業体験の講師として訪れ、生徒の皆さんには主に作詞の体験をしていただきました。曲づくりに当たり、一つのテーマを私から示させていただきました。それが「今、ここから 〜梅丘中学校〜」です。コロナ禍で異例の6月に入学式をし、ある意味普通の中学校生活を送ってこなかった皆さん。普通に過ごしていたら感じなかったであろう感情やものの見え方など、大切な時期を過ごしている今だからこそ書ける歌詞を紡げたらという想いで取組みました。
12名の参加者の方に3つのグループに分かれていただき、Aメロ、Bメロ、サビそれぞれの歌詞の制作をグループごとにし、組み合わせて1つの曲に仕上げていく流れで行わせていただきました。
歌詞の作り方のステップを紹介して取り組んでいただきましたが、中学生の皆さんだからこその視点の素直な言葉が紡がれていき、AメロBメロサビも程良く繋がって、深みのある歌詞が完成し、本当に胸を打たれました。
「今、ここから 〜梅丘中学校〜」 誰もいない校庭で 空を見上げた 白い雲と飛ぶカラス 眺める私 いつもと違う入学式 大きな制服 袖を通して 緊張感を抱きながら… 分からない 未来への不安 自分で創る 未来への希望 分からない 未来への不安 始めよう 今、この場所から
作詞:梅丘中学校の12名の皆、ゆうなみ
作曲:ゆうなみ、益山真理子
編曲・ピアノ:益山真理子
映像・歌唱:ゆうなみ
きっとほとんどの大人が通ってきた、中学生時代。私はこの取り組みを通じて、この時期だからこそ感じる感覚や心境など、思い返すことができました。そしてその感覚に深く共感しながら歌っていると、堪らず涙が溢れました。
短い時間で仕上げた作品ですが、中学生の皆さんだけでなく、大人の皆さんにも聞いていただきたい楽曲に仕上がったと感じています。
このような素敵な機会をくださった関係者の皆様、そして梅丘中学校の皆様、ありがとうございました。